【報告】東日本大震災現地NPO応援基金「大和証券フェニックスジャパン・プログラム2014」第2回合同研修会を開催しました。


 現地NPO応援基金[特定助成]大和証券フェニックスジャパン・プログラムでは、資金支援のほか、新規助成対象団体を対象に、事務局主催の合同研修会を助成期間中に2回実施しています。2014年助成の第2回合同研修会は2015年6月6日に仙台で開催しました。
 助成対象の7団体、選考委員、そしてドナーである大和証券グループの責任者等、18名が参加しました。

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 現地NPO応援基金[特定助成]大和証券フェニックスジャパン・プログラムは、大和証券株式会社からの寄付により、現地NPOの組織基盤を強化するためにNPOが実施する「人材育成」の取り組みを応援するものです。合同研修会では、このプログラムの助成対象団体を対象に“人材育成によるNPOの組織基盤強化” に対する理解を深め、今後の活動の糧となる情報収集や交流の機会となるよう、レクチャーやワークショップを行います。
 今回の合同研修会は、助成開始から半年が経ち、その間に行われた育成事業の成果や課題についての中間報告と、助成終了後のイメージについて考えるグループワークを行いました。

1.7団体によるスタッフ育成の取り組み報告と目標設定(中間報告)

(参加助成対象団体)
●特定非営利活動法人夢ネット大船渡(岩手県大船渡市)
 計画名:「被災地におけるNPO中間支援組織スタッフの組織運営力とまちづくりコーディネート力の向上」

●特定非営利活動法人いわて発達障害サポートセンターえぇ町つくり隊(岩手県一関市)
 計画名:「被災地における障害児支援スタッフ育成」

●一般社団法人SAVE TAKATA(岩手県陸前高田市)
 計画名:「被災地における若者定住者創出のための若年無業者支援の専門家育成」

●特定非営利活動法人海べの森をつくろう会(宮城県気仙沼市)
 計画名:「地域まちづくりにおける次世代リーダーの支援力の向上」

●特定非営利活動法人浦戸アイランド倶楽部(宮城県塩釜市)
 計画名:「浦戸寒風沢コミュニティハウスの管理業務を担う農業指導員の育成」

●一般社団法人情報センターFais(福島県田村市)
 計画名:「原発被災者の長期支援を目指した事業責任者育成を通じた組織基盤強化」

●特定非営利活動法人ふよう土2100(福島県郡山市)
 計画名:「障がい児者家族支援サポートのための専門スタッフ育成」
 
 各団体の育成対象スタッフから10分程度、これまで取り組んだ育成事業について、成果や課題、そして今後の取り組みについて発表していただきました。
 報告後には参加したスーパーバイザーや選考委員からコメントをいただきました。コメントの中では半年間の成果として皆自信をもってプレゼンに臨まれていた、ポイントが整理された内容であった、といったお話がありました。

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2.グループディスカッション

 続いて、団体を2つのグループに分けてグループディスカッションを行いました。グループ1は団体のマネジメントを担うスタッフを中心に、グループ2は現場のリーダーを担うスタッフを中心に話題提供とディスカッションを行いました。

(グループ1)
特定非営利活動法人夢ネット大船渡(岩手県大船渡市)
特定非営利活動法人いわて発達障害サポートセンターえぇ町つくり隊(岩手県一関市)
一般社団法人SAVE TAKATA(岩手県陸前高田市)
特定非営利活動法人浦戸アイランド倶楽部(宮城県塩釜市)

(グループ2)
一般社団法人情報センターFais(福島県田村市)
特定非営利活動法人ふよう土2100(福島県郡山市)
特定非営利活動法人海べの森をつくろう会(宮城県気仙沼市)

 ディスカッションの中では、残りの助成期間をどう使うのかをイメージしながら具体的な活動を明確化しました。最後に、グループ1では「助成完了時に、組織を△△(どういう状態)にするために、自分は〇〇ができている」、グループ2では「残りの期間でできるようになりたいこと」をそれぞれ紙に落とし込みました。

3.目標再宣言

 グループディスカッションで考えた育成対象スタッフの助成完了時の姿について、第1回の合同研修会と同様に改めて宣言をしていただきました。

(グループ1の再宣言)
●組織の目指すべき姿
●そのために助成完了時、自分はこういうことができるようになっている

(グループ2の再宣言)
●残りの期間で、自分は○○ができるようになっている
組織については日常の運営がスムーズに進むことや特定の事業基盤が出来ていること、スタッフ自身については、自分自身の管理ができていること事業管理者となること等の宣言が出されました。

まとめ

 1日の研修を通して、事務局を代表して日本NPOセンター・田尻からコメントしました。目標再宣言について、助成期間の残りに何をするのか、もっと踏み込んで具体化することが必要であること。OJTの場合、目標設定が大事になるが、そのためには目標の数値化(アウトプット)と、それによって参加者などがどう変化したのか(アウトカム)を意識して取り組んでほしい。もう一つは、成功、達成したいことの優先順位をつけできることを絞り込むことが重要であるとコメントしました。

 最後に参加された本プログラムの選考委員の皆さんからもコメントをいただきました。 
横山委員からは、会計の基礎について学ぶ機会があると良い、そのような機会を提供できたらと考えている。佐久間委員からは、会計の実務はできなくても点検する能力は必要であること、またサービス提供事業を行う団体は制度ありきの対応ではなく、目の前の人を支援するために「制度を使う」という意識を持つことが重要、といったコメントをいただきました。

 この助成プログラムでは、現地NPOの組織基盤強化のために組織の中核となるスタッフの育成事業を応援しています。それぞれの団体における役割は違えども、助成対象となった育成対象スタッフのみなさんは中核を担うスタッフとして歩みを進めているように感じました。育成対象スタッフの皆さんは、団体のミッションと地域のニーズとの間にずれを感じていたり、事業を推進する中で自分なりに団体の課題が見えてきたりしていました。それは団体を客観的に見たときに分ることであり、そのような目を持っていること自体が組織の中核となる一歩ではないでしょうか。
この研修会を踏まえて、事務局としても目標設定を意識しながら、今後の助成対象団体のフォローを行いたいと思います。