【開催報告】「災害対応における助成のあり方」 (『災害時の連携を考える全国フォーラム』分科会5)


2016年2月12日(金)~13日(土)、東京都の両国にある国際ファッションセンターにて『災害時の連携を考える全国フォーラム』が開催されました。
日本NPOセンターは分科会5「災害対応における助成のあり方」を主催しました。
分科会の参加者には助成を行っている団体が多く、質問等にも関心の高さがありました。

【登壇者】

▼助成の「出し手」より

●城 千聡さん
(社会福祉法人中央共同募金会 企画広報部)
●青柳 光昌さん
(公益財団法人日本財団ソーシャルイノベーション本部 上席チームリーダー)
●橋本 笙子さん
(認定特定非営利活動法人ジャパンプラットフォーム理事)
●金田 晃一さん
(武田薬品工業株式会社コーポレート・コミュニケーションズ&パブリックアフェアーズ CSRヘッド)

▼助成の「受け手」より
●柴田 滋紀さん
(特定非営利活動法人にじいろクレヨン代表)
●八木 純子さん
(一般社団法人コミュニティスペースうみねこ代表)

▼コーディネーター
●田尻佳史(認定特定非営利活動法人日本NPOセンター常務理事)

【内容】

登壇者全体

▼助成の「出し手」より
まず、義援金(被災者に直接平等に渡されるお金)、支援金(被災地で活動を行う団体やNPO・NGOに対してのお金)の違いを会場のみなさんと確認したうえで、東日本大震災に対する支援金の「出し手」のみなさまから、取り組みの特徴や実績などをご紹介いただきました。
中央共同募金会の城さんからは、中央共同募金会では初めてとなる人件費も含む支援を行ったことや、小さな草の根の団体まで広くカバーする1万件を超える広範な助成プログラムを実施したこと、日本財団の青柳さんからは、緊急支援に対応するため、応募書類を簡素化して3~4日毎の決裁というスピード感のある対応を行ったことや、緊急助成から自主事業、委託へという時期に応じて支援が変化したこと、ジャパンプラットフォーム(JPF)の橋本さんからは、海外支援を専門にしていたJPFにとって初めての取り組みとなった国内災害への支援についてのエピソードや、公募を行い被災地に駐在スタッフを配置した伴走型の助成「共に生きるファンド」についてのお話を、武田薬品工業株式会社の金田さんからは、企業の立場から災害支援における企業の考え方や中長期の支援への工夫、武田薬品工業株式会社の取り組みの特徴、さらに当フォーラムの主催である全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)への期待が語られました。

▼助成の「受け手」より
柴田&八木

「にじいろクレヨン」の柴田さん、「コミュニティスペースうみねこ」の八木さんからは、助成により組織基盤が強化できたこと、そのことにより地域で信頼される団体になったことが助成の成果として挙げられました。また、今後「出し手」に望むこととして、1. 事業開始には一時金よりまとまったお金が必要であること、2.中長期の支援、3.組織基盤づくりへのサポートが提案されました。

▼課題とこれから
課題として「義援金」と「支援金」の違いがまだ浸透していないこと、「資金が集まる時期」と「ニーズの高まる時期」のギャップや、「団体の考えるニーズ」と「地域が感じるニーズ」、「外から見えるニーズ」の違いへの対応や「中長期支援」における出し手と受け手の温度差、中長期支援を支える組織基盤強化のしくみづくりやニーズを拾うためのコスト等があげられました。
そのうえで、これからの活動として「支援金への啓発活動」「出し手どうしの情報交換・共有の場づくり」が提案されました。