Q4-01

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協働ってなに?
協働とは、「異種・異質の組織」が、「共通の社会的な目的」を果たすために、「それぞれのリソース(資源や特性)」を持ち寄り、「対等の立場」で「協力して共に働く」こと、と日本NPOセンターでは定義しています。

NPOの協働の相手としては、行政や企業などがありますが、これらとの協働は、それぞれの立場や違いを理解し、尊重し合うことから始まります。その時に気をつけなければならないことは、NPOは行政や企業の補完的な役割としてではなく、自律性や自立性を保ちながら対等な立場で関わることです。加えて、協働の目的は何かが明確にされ、お互いにその目的を共有していることも重要なポイントです。
協働は、それぞれが単独で行うよりも、協力して取り組んだほうがよりうまくいくと考えたときになされるもので、その方法は一つではなく、互いの持ち味を活かせる、さまざまな協働のあり方を模索することが望まれます。
すべてのNPOが行政や企業と協働する必要はなく、NPOが独自に実施したほうが望ましいこともあります。

Q4-02

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協働は組織同士でないとできないの?
協働は、QIV-01 でも示したように、異なる組織が共通の社会目的を果たすために協力して働くことであり、その担い手は、組織同士であることが基本です。これに対し、個人として市民の立場で行政の施策や企業の活動などに係わり、市民の意見を反映させながら施策や事業を作り上げていくものは、「参加」と言ったらよいでしょう。
協働をする場合、必ずしも法人格が必要とは限りませんが、行政や企業から委託事業を受ける場合には、法人であることが条件となることもあります。その理由のひとつとして、団体がそのまま契約主体となり得るため、代表者個人が契約主体とならざるを得ない任意団体よりも、団体としての責任の所在が明確になるということが挙げられます。
しかし、法人格の有無にかかわらず、お互いが組織としての責任を自覚して、対等な信頼関係のうえに目的を達成していこうという姿勢がまず重要です。任意団体でもできる協働はいくらでもあります。

Q4-03

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どんな分野で協働が行われているの?
行政との協働では、介護・移送・配食サービスなどの保健・医療・福祉分野、公共施設や公園などの管理運営をするまちづくり分野、NPO支援の分野などで行われています。企業との協働では、環境分野や芸術分野があります。行政、企業、NPOそれぞれの特長を活かした協働が盛んに行われはじめているほか、さまざまな新しい取り組みも、各地で試みられています。

Q4-04

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協働するための情報はどこから手に入れたらいいの?
協働するための情報は、各地のNPO支援センターやボランティアセンターなどで収集して発信しています。また、NPO法が施行され、各都道府県にNPOの担当部署が設置されるようになってからは、各都道府県ごとにNPOとの協働に関する情報収集やその発信をウェブサイトなどで行うようになってきました。市でもこのような窓口をもつところが増えてきています。
企業との協働の情報については、地域の経済団体などで紹介されていることもありますが、大手の企業などではホームページで活動を紹介しています。(日本NPOセンターが運営している「NPOヒロバ」の「企業CSR・社会貢献活動」のページでも紹介しています)

Q4-05

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行政との協働にはどんなものがあるの?
行政との協働には、広くとらえると、大きく3つのケースが考えられます。1つは「共催」や「共同運営」です。イベントや講座の開催など、NPOと行政が対等な関係で、共同で事業を行うもので、NPOがそのネットワークを生かしてアイディアやボランティアを、行政が資金や場所を提供するといった関係です。
次に「補助」や「助成」などです。ある特定の活動をNPOの主体性によって行う場合に、その費用の一部を公的な資金で支援するもので、一般財源で行う他、条例による基金、公益信託の設定によるものなどがあります。
「委託」も協働の範囲として入れる場合があります。これは行政が基本的な予算や枠組みを決めてNPOに事業や調査を委託するものですが、最近では、企画の段階からNPOの意見を取り入れるケースもでてきました。たとえば、NPOの強化に関する講座の実施、市民活動団体に関する調査研究、リサイクル事業の推進、市民が利用する施設の運営などが挙げられます。いずれも、連携が癒着の関係にならないように、情報公開のしくみを取り入れたり、事業ごとにきちんと成果を確認したり、一定の期間で関係を見直すことが必要です。

Q4-06

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協働するために行政側でやるべきことは?
従来の行政施策の中で試行錯誤しながら協働することも可能ですが、よりよい協働のためには、一定の理念を明らかにし、誰にも分かる形でルールを定めておくことが重要です。
そのため、多くの自治体では行政内部の文書として「協働の指針」や「協働の推進方針」などを策定しています。しかし協働を恒久的な政策として重視するなら、議会の議論を通じて「協働推進条例」のようなものを制定することが適切です。これらの指針や条例の作成にあたっては、市民参加によって、市民あるいは市民活動団体と行政側との十分な意志疎通と共通理解を深めることが求められます。そのためのフォーラムやワークショップなどの場をNPOと行政の協働によって実施することも、その後のためには効果的でしょう。
なお、イギリスでは、NPO(イギリスでは一般にボランタリー・オーガニゼーション(VO)という)と政府の協働を進めるための約束事として、国レベルではコンパクト(協約)を、地方自治体レベルではローカル・コンパクト(地域協約)を締結し、常に協働のあり方をチェックする仕組みがあります。

Q4-07

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企業との協働にはどんなものがあるの?
これまでの企業との関係は、企業からNPOへの寄附や製品提供などが主流でしたが、近年CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)という考え方が広がり、これまでの一方向的な関わりから、企業活動にNPOのノウハウを活かすような双方向の関わりを持った事例もでてきました。
イベントの開催や従業員向けのボランティア啓発パンフレットの作成、環境に配慮した商品の開発や企業の社会・環境報告書の作成、NPOに対する金融商品の開発など、NPOが企画の段階から関わり、成果を出してきているものもあります。
一方、NPOが企業に対して提言したり、第三者的な立場で評価したり、批判的なコメントをしていくことも、社会的には重要な意味があります。

Q4-08

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企業とNPOの協働と従業員のボランティア活動の関係は?
企業との協働の場合は、協働する企業の従業員自らが企業の休暇・休職制度によってNPOの事業にボランタリーな立場で参加するケースがあります(従業員が全く個人の立場で参加する場合は企業との協働とは呼ばないほうがよいでしょう)。最近は企業が率先して従業員の参加の機会をつくることが多くなっています。
また、企業によっては従業員の社会参加の機会をできるだけ増やしたいとの思いから、従業員が参加できる機会を持つプログラムを提案するNPOとの協働を積極的に進めるところも出てきています。

Q4-09

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助成財団との協働ってどんなもの?
助成財団とNPOの関係は一般的に、NPOの応募に対して財団が選考し助成するという形をとりますが、単にNPOの事業に対する資金的支援をするといった関係だけではありません。財団自体もテーマを掲げ、それと合致した事業に対して資金的助成をする一方で、財団独自のテーマ(実験的テーマ)に取り組むためにNPOと共に事業を企画して実施することもあります。その場合には、NPOとの協働と言ってよいでしょう。具体的には財団とNPOの協働により、新たなNPOの人材育成を実施したり、同じテーマで取り組む複数のNPOに対して、財団が仲介して新たなネットワークを誕生させて新規の事業を立ち上げ、それに対して助成するなど、さまざまな方法が考えられます。

Q4-10

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地縁型住民組織との協働ってどんなもの?
地縁型住民組織というのは、町内会、自治会、あるいはそれをベースにしたさまざまな組織で、行政上の区域や範囲内で住民の相互扶助や自治的な活動を行う組織を指します。コミュニティ組織と呼ぶこともあります。自治会、町内会の他、婦人会、青年団、消防団など日本には多数存在します。商店会や農協・漁協などの地域産業組織、あるいはまちづくり協議会などの全員参加を前提とする組織も、これに準ずるものと考えてよいでしょう。
一方、NPOは、規模の大小はあるものの、行政上の区域に限定されない組織で、参加は基本的に個人の自由であり、また活動内容や地域も自由に決めることができます。したがって、この2つの違った特性を持つ組織同士は、時に緊張関係や競合関係を生むことがありますが、同一エリアで同じような活動を行う場合、例えば、地域の高齢者の見守りや子育て活動、地域環境の整備や災害救援活動などに取り組む場合には、良い協働の関係が必要となってきます。そのためには、それぞれの組織が持つ特長を認識しあい、それぞれの得意とする活動やテーマについて知り、それぞれの特性が活きる仕組みを整備することが大切です。