1日目: オープニングフォーラムセミナー
2日目: 分科会クロージング



11月29日 13:30〜15:30

市民にとっての公益とは?―実践を通して考える―


市民ひとりひとりが主体となり、個人の尊厳が守られる社会を創り上げること、それが市民セクターに寄せられている期待ではないでしょうか。
そんな市民社会の形成のために、市民セクターが発揮している重要な3つのチカラ(こだわるチカラ、つながるチカラ、創りだすチカラ)は、「公益」がベース
となっているからこそ活きてくるものだと考えています。
オープニングでは、「公益」とは、誰のためであり、誰のものであるのか。公益の具体的な実践者3名から自らの体験や公益的な意味について具体的にお話しい
ただきます。その上で、グローバルな視点を踏まえ、一体、今、日本の「公益」はどこに向かっているのか。5年後の市民社会像を念頭に置きながら、議論を深
め、その後の、セミナーと分科会につなげます。

■登壇者

後 房雄さん 特定非営利活動法人市民フォーラム21・NPOセンター 代表理事

京都大学法学部卒。名古屋大学大学院法学研究科博士課程を経て、84年同大学助教授、90年同大学教授、99年同大学大学院法学研究科教授。研究テーマは、自治体改革、NPO論、イタリアと日本の現状政治など。主な著書に「政権交代のある民主主義」「行政の新展開(共著)」「市民参加型社会とは(共著)」など。

勝又 英子さん財団法人日本国際交流センター 常務理事・事務局長

1969年日本国際交流センター勤務。85年事務局長、2003年常務理事兼任。現在、中部電力社外取締役、聖心女子学院理事、日本NPOセンター理事、NHK放送研修センター評議員。これまで、公益法人制度改革有識者会議委員、NHK国際放送番組審議会副委員長、朝日新聞紙面審議会委員、等を務めた。論文に、「日本のフィランソロピーの伝統と戦後日米関係」、「国際社会と日本のシビル・ソサエティ」がある。

佐野 章二さん有限会社ビッグイシュー日本 代表

1941年生まれ。大阪市出身。都市科学研究所主任研究員、地域調査研究所代表など、地域プランナーとして市民公益活動の基盤作りを行う。2003年より、ホームレスが街頭販売する雑誌「ビッグイシュー日本版」を立ち上げる。社会課題の解決に挑む社会起業家として先駆的活動を展開中。2007年9月には、非営利団体ビッグイシュー基金を設立し、2008年4月特定非営利活動法人の認証を受け、理事長も務める。著書「ボランティアをはじめる前に−市民公益活動」など

■コーディネーター 

山岡 義典  特定非営利活動法人日本NPOセンター 代表理事

1941年生まれ。東京大学建築学科卒後、大学院にて都市計画を専攻。69年、都市計画の実務につき、77年、トヨタ財団に転職、プログラム・オフィサーとして研究助成や市民活動助成に携わる。92年、同財団退職、フリーに。96年、日本NPOセンターを設立し、事務局長・常務理事に(04年より副代表理事、2008年より現職)。01年、法政大学教授に。02年市民社会創造ファンドを設立し運営委員長に。共著・編著に「日本の財団」、「日本の企業家と社会文化事業」、「フィランソロピーと社会」、「NPO基礎講座[新版]」、「NPO実践講座」、「時代が動くとき」など。



11月29日 15:45〜18:00
                                 しっかりと聞き、課題を見つめる

70名 

市民セクターの多様な事業と運動の関係


■内容  市民セクターのこだわりは、よりよい社会やくらしを実現する運動性にあるが、事業と運動の捉え方は組織によってさまざまである。組織を継続させるために事業展開するケースもあれば、事業と運動とが連動しているケースもある。このセミナーでは、社会福祉法人と生活協同組合という二つの法人の形態の考え方を通して、運動の展開に事業が果たしている役割や「制度化」と運動の関係などいくつかの論点を整理する。

■論点  社会福祉法人における事業と運動との関係/生活協同組合の取り組みから見る事業と運動との関係/運動と制度化/組織の継続性と運動/こだわりの多様
■話題提供者

渋谷 篤男さん 社会福祉法人全国社会福祉協議会 地域福祉部部長
1954年、名古屋生まれ。1977年より全国社会福祉協議会。地域福祉、ボランティア、市区町村社協、介護関係を中心の業務に付く。現在、人間関係・社会関係が薄くなっていることが原因で深刻な問題を持つに至っている人が多くなっており、あらためて地域社会の力が求められていると感じている。域社会・住民によるサービス・サポートが生まれる環境づくりをいかにすすめるかを、仕事の最大のテーマとして取り組んでいる。

高橋 怜一さん 日本生活協同組合連合会 政策企画部
1977年生まれ、京都出身。2000年に立命館大学卒業後、日本生活協同組合連合会に入協。 カタログ事業で編集企画、商品企画を担当し、2005年より内閣府国民生活局総務課調査室に二度出向。2007年4月より現職。食育イベント「コープ たべる、たいせつフェスティバ
ル」の事務局などを担当。

■コーディネーター 

谷本 有美子さん特定非営利活動法人まちづくり情報センターかながわ 理事/社団法人神奈川県地方自治研究センター研究員)
北区(東京)に15年勤務の後、東京財団リサーチ・フェローを経て、現在は主に、戦後地方自治の歴史的経過を踏まえつつ、日本の地方自治制度について、調査研究中。一方で、10年来の関心領域にあるNPOと行政との協働に関わる調査研究などにも携わる。日本NPOセンター特別研究員。中野区区民公益活動推進協議会委員

等。



70名 

世界とつながる共感のネットワーク


■内容:全国各地において草の根レベルで活動するNPOが、共通の目標や思いでつながることによって社会に大きなうねりを生み出すことができる。国連障害者権利条約の採択を目指し、多様な障害者団体が一丸となって活動した。障害の種別を超えて相互理解を深めながら活動した経験は、日本における条約の批准に向けた環境整備や啓発活動においても力を発揮しつつある。こうした障害者団体のつながりを、助成財団のネットワークが支えている。9.11事件をきっかけに「平和への祈りを込めて、ニューヨークの街中を音楽で満たそう!」というコンセプトで始まったセプテンバーコンサートは、たくさんの市民の参加を得て、地域を越えて国境を越えて広がっている。市民の共感を、社会を変える力にするために全体像を描く工夫もしている。この2つの事例を通じて、組織が連携することの意義や効果、連携を促すために必要なことについて考えていきたい。

■NPOの連携/多様な組織のかかわり/グローバルな動きとしての広がり/人と社会を動かす力
■話題提供者 金 政玉さん(JDF障害者権利条約委員会 前委員長/DPI障害者権利擁護センター 所長)
1955年、山口県下関市生まれ、在日韓国人2世。3才の時に小児マヒ(ポリオ)になる。1990年代から、当事者として在日外国人障害者の無年金問題に取り組む。1997年、DPI(障害者インターナショナル)日本会議の事務局スタッフに。
主な課題として、国連障害者の権利条約の批准と国内履行、障害者差別禁止法の制定等やDPI障害者権利擁護センターの障害者、家族等を対象とした相談活動を行なっている。
現在は、DPI障害者権利擁護センター所長を担当

庄野 真代さん セプテンバーコンサート発起人・歌手/特定非営利活動法人国境なき楽団 代表
1976年、シンガーソングライターとしてデビュー。「飛んでイスタンブール」など数多くのヒット曲を生む。1980年、休業宣言をして世界一周の旅に出る。
2000年から、法政大学人間環境学部、2004年から早稲田大学院太平洋研究科で学ぶ。
2006年、NPO法人『国境なき楽団』を設立。施設などへの訪問コンサートや、家庭で不要になった楽器を集めて、途上国の子ども達に贈る活動、また平和への思いを音楽に託す「セプテンバーコンサート」を主催。

田中
皓さん  財団法人助成財団センター 専務理事
1973年3月、慶応義塾大学商学部卒業、同年4月安田火災海上保険株式会社入社。秘書室長、企業営業推進部長、仙台支店長を経て、2000年7月安田火災海上保険株式会社理事に就任。2002年7月に損保ジャパン記念財団の専務理事となり、2008年4月より現職。
財団法人公益法人協会理事、同コンプライアンス対策委員会委員長、社会福祉法人東京都社会福祉協議会評議員、同民間助成団体部会部会長、日本NPOセンター評議員、全国社会福祉協議会「広がれボランティアの輪」連絡会議幹事など、数々の役職を務めている。
■コーディネーター  長沢 恵美子さん日本経団連1%クラブ コーディネーター) 
1983年、(社)経済団体連合会事務局入局。国際経済部で、日系企業の海外進出先での良き企業市民としての活動を促進する(社)海外事業活動関連協議会の設立に携わる。1996年から社会本部で、企業の社会貢献担当の支援を担当。2003年からは企業の社会的責任(CSR)の推進も担当。


70名 

課題解決に向けた社会化・制度化


■内容  くらしのなかで差別、人権、孤立をはじめさまざまな課題に直面している市民がいる。こうした課題の解決に向け、市民セクターが行動を起こしている。こうした特定の「誰か」のため行う取り組みが、将来的には「みんな」のために役立つことになる、という志を抱きながら活動しているところが市民セクターの役割(存在意義)といってよい。
このセミナーでは、くらしと向き合うなかで、当事者ばかりではなく、多様な市民の共感や賛同を得ながら、市民セクターが課題解決のために制度化、社会化を実現してきた事例の紹介を通じて、社会化していくことの意義を考えていきたい。

■論点  課題への向き合い/市民、NPOとの連携/制度化・社会化への取り組み(プロセス) /成果と今後の課題

■話題提供者

石川 治江さん 特定非営利活動法人ケア・センターやわらぎ 代表理事/社会福祉法人にんじんの会 理事長)
外資系組織を退職後、居酒屋、喫茶店、手紡ぎ工房などの経営をしながら、障がいを持った人たちと「駅にエレベーター設置」の運動を始める。日本で初の24時間365日の在宅ケアの実践。ISO9001の取得などの活動を行なう。NPO法人ケア・センターやわらぎ代表理事。社会福祉法人にんじんの会理事長。立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授。著書に『介護はプロに、家族は愛を』(ユーリーグ)『水辺の元気づくり』(理工図書)「川で実践する」(学芸出版)。

海渡 雄一さん 特定非営利活動法人監獄人権センター 事務局長/弁護士)
1955年生まれ。1981年弁護士登録。第二東京弁護士会所属。日弁連刑事拘禁制度改革実現本部事務局長。弁護士会内で監獄法改正の問題に長く関わり、同時に被拘束者の人権侵害事件多数を担当。1998年には、国連人権高等弁務官事務所主催の専門家会議「刑務官に対する人権教育」に招待された。編著に『刑事司法改革ヨーロッパと日本』(岩波ブックレット269)、『監獄と人権』(明石書店1995)、『監獄と人権2』(明石書店2004)、『刑務所改革』(菊田幸一と共編 日本評論社 2007)など。

目加田 説子さん(地雷廃絶日本キャンペーン 運営委員/中央大学総合政策学部 教授)
上智大学卒業後、ジョージタウン大学修士課程、コロンビア大学修士課程を経て大阪大学国際公共政策研究科博士課程修了(国際公共政策博士)。2001年に経済産業研究所研究員、2002年東京大学客員助教授を経て、2004年より現職。また、1997年より地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)運営委員、2003年より日本NPO学会理事、2008年より日本平和学会理事兼副会長。著書に『地球市民社会の最前線−NGO・NPOへの招待』(岩波書店、2004)、『国境を超える市民ネットワーク−トランスナショナル・シビルソサエティ』(東洋経済新報社、2003年)『地雷なき地球へ−夢を現実にした人びと』(岩波書店、1998年)、『ハンドブック市民の道具箱』(編著、岩波書店、2002年)、『NPOデータブック』(分担執筆、有斐閣、1999年)など。

■コーディネーター  阿部 陽一郎さん社会福祉法人中央共同募金会 企画広報部副部長)
宮城県に生まれる。「地域をつくる市民を応援するファンド」を主眼とする共同募金改革を担当。また、企業・社協・NPO・共募によるプラットフォーム「災害ボランティア活動支援プロジェクト会議」の事務局も担当。現在、東京ボランティア・市民活動センター運営委員、郵政公社年賀寄附金配分審査委員会委員、NPO法人「ハンズオン!埼玉」理事等にも携わる。





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