東日本大震災現地NPO応援基金 月例報告(2011年4月)


月例経過報告 ―2011.04

4月30日現在の寄付総額 68,902,216円

引き続き多くの方からのご協力に感謝
―4件750万円の助成を決定―

日本NPOセンター 代表理事 山岡義典

この4月28日は、仏式にいえば3月11日に亡くなられた方々の四十九日。ご遺族の方にとっては一つの心の区切りかとも思うが、未だに生死の確認できない方も多数おられ、心が痛む。

4月30現在、死亡は14,662人、行方不明は11,019人、避難は127,076人と伝えられている(警察庁まとめ)。3月31日現在では死亡11,417人、安否不明18,282人、避難173,637人であった(朝日新聞まとめ)。情報源の違いがあるので厳密な数値とはいえないが、死亡と行方(安否)不明の合計は1カ月で29,699人から25,681人へと減少した。不明であった方のうち4千人以上が生きておられることが確認できたわけで、その点では大変喜ばしい。現在の行方不明者の中にも、きっと多数の生存者がいるはずだ。一人でも多く生きていてほしいと願ってやまない。

避難者の数は4万6千人以上の減となっている。これらの方々が、本当に安心した場所に移り住まれた保障はないが、ともかく被災時からの日常化が進んでいることは間違いない。一方、原発事故で自主的あるいは強制的に避難を余議なくされた方々は、今後も増えてくることが懸念される。やっと震災を乗り越えて日常化に希望を抱いてきた方々が、故郷を離れて生きていかなければならない。しかもいつ帰れるかも分からない。このことがどんなに過酷なことか、自ら経験しない私には、せいぜい想像して心を痛めることしかできない。一刻も早い原発事故の終結と、空気と水と土の回復、そして故郷への復帰を祈らざるを得ない。

このような中、この1カ月間、現地NPO応援基金には引き続き各地の多数の方々から、多額のご寄附をお寄せいただいた。心から感謝を申しあげたい。特にニューヨークのジャパン・ソサイエティからは、多くの米国市民から寄せられた寄附の中から25万ドルにのぼる配分をいただくことになり、4月にはその第1回分のご入金をいただいた。日本の被災者を思う米国市民の篤い気持ちに、どう感謝の気持ちを伝えていいか分からない。また企業に勤める皆さんからも、社員募金による多額のご寄附を数社から頂いた。皆さん、本当にありがとう。

以上のようなご協力により、基金の受け入れ総額は、4月30日現在で6,890万円になった。この基金の必要応援額は、地震発生から半年の救援期で5千万円、生活再建期を含めた1年間では1億円と想定している。今後のご協力についても幾つかの企業から相談を受けており、1年分はほぼ確保できそうだ。しかしさらに基金を積み重ねることで、可能な限り、できれば3年から5年は応援を続けていきたい。そのためにも、さらに募金に努めたい。

基金に寄せられた一人ひとりの思いのこもったご寄附は、助成という手続きを経て被災地のために用いられる。日本NPOセンターには可能な限り効果的に用いる責務があり、市民社会創造ファンドと協力して助成活動を進めている。この4月1~3日には宮城県を中心に、19~21日には岩手県を中心に、センターとファンドのスタッフが現地を訪問し、それぞれの地域で活躍するNPOの関係者と懇談、今、そしてこれから何が必要かを話し合ってきた。こうした対話を各地で重ねつつ、企画提案を頂き、随時、助成先を決定している。こうして4月中には、下記の4件、計750万円の助成をさせていただいた(助成決定順)。

1. 特定非営利活動法人 ワンファミリー仙台
「東日本大震災対策本部事務局員整備の件」 1,100,000円

2. 特定非営利活動法人 杜の伝言板ゆるる
「被災NPOのための復興支援事業」2,200,000円

3. 遠野市被災地支援ボランティアネットワーク 遠野まごころネット
「被災者「御用聞き」救援物資輸送プロジェクトおよび遠野まごころネット・プロジェクト」
2,000,000円

4. 特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター
「はばたけ!みやぎNPO復興活動応援基金」 2,200,000円

詳しい内容は、本サイトで確認いただきたい。いずれも助成期間は救援期の6カ月分としており、さらに生活再建期にむけて必要になれば、継続・追加助成も可能にしていきたい。

なお今回の助成金の内訳は、4以外はほとんどが人件費だ。これまでの日本の助成では、人件費が対象になりにくかった。特に公的な助成プログラムでは、今でも多くがそうである。それに対し、市民社会創造ファンドでは、これまでも人件費を重視した助成プログラムを展開させてきた。その経験からも、定常的に質の高い活動していこうとするNPOにとっては、人件費の確保こそが重要だ。そしてこのことは、微微たるものであれ、現地における雇用の促進に繋がっていく。長い目で見たとき、現地NPO応援基金の助成によって多くのスタッフが育ったといわれるようなアウトカムこそが、今後の被災地の再生・再建に繋がっていくのではないか。そのようになるよう、さらに努力していきたい。

すでに他にも多くの団体と対話を進めつつある。今後もさらに現地訪問を重ねつつ、随時、必要に応じて企画提案を頂きながら、現地との思いを共有し、臨機に助成させていただきたい。