メールマガジンバックナンバー Vol.006
こんにちは、日本NPOセンターのメールマガジンをお届けします
vol.006 2018/7/23 Monday
『今月の目次』
1.コラム風雲「NPOらしい災害支援を」
2.NPOニュースを読む「G20サミットの開催と市民社会」
3.市民活動お役立ちtips「市民活動に参加する人のための保険」
4.食べて応援!東北へ出かけてみませんか?「ワタママ食堂」
5.スタッフおすすめのフォーラム「AIDS文化フォーラム」
6.日本NPOセンター事業トピック
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1.コラム風雲「NPOらしい災害支援を」
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残念なことに、2号続けて災害について触れることになりました。
「平成30年7月豪雨」では西日本を中心に広い範囲で水害、
土砂災害が発生しました。13府県72か所の災害ボランティアセンターが
設置され、発災以降71,939人のボランティアが現地で活動をしています。
(7/19現在 全国社会福祉協議会調べ)
災害ボランティアセンターを社会福祉協議会が担うことが一般化した
理由の1つに「長期的に福祉的な課題が残る」という認識があり、
そこには地域福祉の専門家としての期待があります。
災害時の課題は必ず平時の課題につながってきます。平時の課題も
災害時につながります。「災害救援活動」はNPO法の一分野として
定められていますが、分野ではなく地域の「状態」の違いだと捉え、
それぞれの団体の得意を活かした支援が求められているように思います。
日本NPOセンターでは、全国のNPO支援センターに呼びかけて、
岡山NPOセンター、ひろしまNPOセンターへの応援スタッフを
調整しています。NPO支援センターが得意とするNPOへの組織支援と、
枠組みを超えた仲介機能を活かしながら、NPOが専門性を活かして
多様な活動が展開されることを支え、その総体で
「誰一人取り残さない」状態に近づけばと考えています。
(吉田)
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2.NPOニュースを読む
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■2019年 G20サミットの開催と市民社会
来年G20サミットが、6月に大阪で開催されることになりました。
G20の日本語正式名称は、「金融世界経済に関する首脳会合」。
名称の通り、議題は経済に関することが主要ではあるものの、
近年では、国際保健、科学技術イノベーションへの対応、気候変動
とエネルギー転換、途上国・新興国の経済、移民・難民に関することなど、
世界全体で取り組むべき課題に関する議論が行われています。
G20で議論・合意されることは、私たち市民社会へ
直接的にも、間接的にも影響があります。
そのG20に合わせて、8つのサミットが事前に開催されますが、
そのひとつが「C20(Civil 20)サミット」。
G20でどのような議論がなされるかに注目し、
その結果が世界の社会、経済、環境にあたえる負の影響を減らし、
世界の人びとの暮らしにとってプラスの効果があるものとなるように、
連携して政策提言を行う機会となります。
先月6月に「G20サミット市民社会プラットフォーム」が設立され、
C20における市民社会との対話に向けた準備が始まりました。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005876.html
(上田)
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3.市民活動お役立ちtips
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●市民活動に参加する人のための保険、どこまで?
「平成30年7月豪雨」は九州から北海道まで全国各地で甚大な被害を
もたらし、全国から多くのボランティアが現地にかけつけています。
現地入りの心得として、最寄りの社会福祉協議会でボランティア活動
保険に加入しましょうという呼びかけも、よく目にするようになりました。
災害時に限らず、日ごろからNPOの活動に参加する人々、ボランティア、
インターン、スタッフ、理事、イベント参加者などは、それぞれ何の保険に
加入すればいいのでしょうか。
NPOに関わる主な保険として、労災保険、「ボランティア保険」など社会福祉
協議会が扱う保険、民間の保険会社による保険の大きく3つがあります。
・労災保険
労災は、政府運営であり、労働者を業務災害から守る保険で、給与の0.3%と
わずかな金額で加入できます。一般的なルールでは、有給の代表者や理事は
加入ができませんが、それでは業務上の事故の際に健康保険も適用されず
100%自己負担となってしまうことから、中小事業主では特別加入が可能です。
また、インターンは労災には加入できませんが、業務上の事故の際に健康保険
が適用される特例があります。
ただし役員の業務は労災も健康保険も対象外です。
労働保険制度(厚生労働省のウェブサイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/980916_1.html
・社会福祉協議会で加入できる保険
全国ほとんどの市区町村にある社会福祉協議会で、主に「ボランティア保険」
と「行事保険」に加入できます。社会福祉協議会が団体加入している民間の
保険会社の保険商品に申し込む形式となります。
ボランティア保険はボランティア活動の普及を目的としていることから
1人年間300円からの保険料で1年間いくつの団体のボランティアに
参加しても対象となると定額に設定されています。
定額であるためルールはやや厳しく、ボランティア保険の”ボランティア”は
あくまで無償性と本人の自由意志による参加が前提となっています。
学校の教育活動や企業の研修の一環で行われるボランティアは対象外です。
これらの活動を受け入れる場合には、受け入れ先との事前の確認が大切です。
行事保険はボランティア活動に限定されず、主催団体がイベントごとに加入
するもので、宿泊行事も対象です。スタッフも対象になることはあまり知ら
れていないようです。
ボランティア募集の時はやっておきたいボランティア保険への加入の方法
http://www.npoweb.jp/changerecipe/recipes/1.html
・民間の保険会社による保険商品
上の2つの保険で対象外となる、役員や有償ボランティア、動力を利用した
森林ボランティアなどの危険な活動や町内会など共助組織の活動なども広く
対象となるのが民間の保険会社によるさまざまな保険です。
多くの保険会社が既成の商品を扱っているほか、代理店を通じてオーダー
メイドの保険を作ってもらえることも利点です。
その分、保険料は高くなりますが、無事故の実績や団体の事故防止対策などが
保険料の見積もりに考慮されますので、一度相談することでリスク対策の
道が開けるかも知れません。
「保険に加入しているから大丈夫」と思っていても、全員が一様の保険では
カバーされません。
「対象外」という思わぬ落とし穴で残念な思いをしないよう、
お近くの社会福祉協議会や労働基準監督署へ相談してみてください!
(山脇)
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4.食べて応援!東北へ出かけてみませんか?
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今月は夏休みシーズン、西日本の水害被災地へボランティアに
出かける方も多いかと思いますが、
東日本大震災の被災地に出かけて、「食べて応援」はいかがでしょうか。
ということで、今月は夏休みスペシャル「食べて応援」です。
○ワタママ食堂(宮城県石巻市)0225-98-4701
http://watamamasmile.org/food.html
ワタママ食堂のある、渡波(わたのは)地区は津波の被害を
大きく受けた地域です。
ワタママ食堂を運営する「一般社団法人ワタママスマイル」は、
被災して職を失った女性のための就労の場づくりとして、
手作り弁当の配食を始めました。
米どころとしても有名な宮城県。
まずは「ごはんがおいしいお弁当」、
そして「できるだけ地元の食材を」ということにこだわって、
少しずつメニューを増やしていきました。
食事の選択肢が少なくなってしまった地域における
食の拠点として、地域で働く人への手作り弁当の提供、
地域の高齢者への見守りをかねた弁当の配食サービスにくわえ、
現在ではお店でのランチ提供もしています。
<弁当配食>
・日替わり弁当(400円~)
<「ワタママ食堂」でのランチ>
・カレーライス(500円)
・かつ丼(600円)
・海鮮丼(1,000円)など
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5.スタッフおすすめのフォーラム
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<AIDS文化フォーラム>
1994年、国際エイズ会議が横浜で開催されたとき、
国際会議には市民フォーラム(NGOフォーラム)が開催されるのが
国際標準という中で、横浜でも市民フォーラムを開こうという動きの中
第1回目のフォーラム開催、以後継続して開催して今年で25回目。
エイズを切り口にして、いろいろな視点での問題提起がある。
タブーとされてきたことにも深く切り込む。
多様なものの見方を大切にするところが「文化」フォーラム」のゆえん。
現在、フォーラムは京都、陸前高田、佐賀、名古屋でも開催されている。
それぞれの地域で運営形態、開催方法は異なるが、
予約不要、入場無料の開かれたフォーラムである点は共通。
■開催予定
★AIDS文化フォーラムin横浜
2018年8月3日(金)~5日(日)@かながわ県民センター
●AIDS文化フォーラムin佐賀(本年は終了しました)
2018年5月26日(土)~27日(日)
●AIDS文化フォーラムin名古屋
2018年9月2日(日)
●AIDS文化フォーラムin京都
2018年9月29日(土)~9月30日(日)
●AIDS文化フォーラムin陸前高田
2018年11月18日(日)
(千代木)
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6.日本NPOセンター事業トピック
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日本NPOセンター事業の一部から最新トピックをご紹介します。
<創出展開事業>
SAVE JAPAN プロジェクト中間情報交換会を7月上旬に
開催しました。全国のNPO支援センター、
環境団体の方々が集い、SAVEJAPANプロジェクトを
地域に定着した活動にするにはなどのテーマで議論を行いました。
<交流研修事業>
NPO支援センタースタッフ向けの「初任者研修会」を6月下旬に
開催しました。47名の方にご参加いただき、2日間、講義や
ワークショップなどを行いました。参加者からはNPO支援センターの
在り方についての考えの深まり・ネットワークの広がったなどの
感想がありました。
<その他>
講演・講師派遣ぺージを刷新しました。
テーマ別に分け、講師プロフィールも作成しました。
NPO・行政・企業・大学の方などの方は、
こちらのページをご覧いただきご依頼ください。
https://www.jnpoc.ne.jp/?page_id=15452
<その他>
NPOオピニオンサイト「NPO CROSS」始めます
「NPO CROSS」は、NPOに関わる人が NPO・市民社会を
様々な角度で論ずるオピニオンサイトです。
NPO法20年を機に改めてNPOの役割や価値、
市民社会、社会の課題について考え、 青臭く論を
交わし合いたいという思いから 「NPO CROSS」をスタートさせます。
一つの事象に対してもさまざまな視点・意見があります。
多様な視点・意見の記事が集まり、交差「CROSS」させることで、
議論が生まれるような媒体を目指していきます。
7/25にサイトを公開予定です!
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日本NPOセンターへの入会・寄付
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〇ご入会のお願い
日本NPOセンターでは、日本の市民社会作りを民間の立場から
推進するセンターとして自立性、独立性を守るために、会員制度を
重視しています。これは資金面でも運営面でも、多様な方々から
支えられていることの証明でもあると考えています。
ぜひ当センターの事業推進に会員としてご協力ください。
〇活動全般へのご寄付
日本NPOセンターの事業を幅広くご支援ください。
「社会をつくる原動力」というスローガンのもと市民社会づくりを
進めるためにも、皆さまからのご寄付をお待ちしています。
いただきましたご寄付は活動や組織全般に使わせていただきます。
日本NPOセンターへのご寄付は、税制優遇の対象となります。
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★ご感想やご意見、なんでもお気軽に
news@jnpoc.ne.jpまで
メールをお送りください。
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★配信解除の手続きはこちらをご覧ください。
https://pro.form-mailer.jp/lp/bc0d7b5f138371
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発行:認定特定非営利活動法人日本NPOセンター
連絡先:〒100-0004
東京都千代田区大手町2-2-1新大手町ビル245
TEL:03-3510-0855
FAX:03-3510-0856
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