東日本大震災現地NPO応援基金(第2期)第2回選考総評


第2期第2回助成先一覧 | 選考総評 | 助成概要と選考理由
第2期第2回選考結果のご報告(上記各ページのPDF版)

震災後1年が経過し、生活再建期に活躍する現地NPOのステップアップを支援

選考委員長  椎野 修平

 東日本大震災現地NPO応援基金は昨年3月18日に日本NPOセンターに設置され、昨年9月末までを第1期として(実際には11月までの助成を含む)、緊急活動に取り組む現地NPOを対象に27件(22団体)・4,380万円を助成した。

 そして、10月以降を第2期と位置づけて常時公募を開始し、「被災者の生活再建を支援する現地NPOの組織基盤強化」をテーマに1年間の助成期間、1億円の助成総額を予定し、年4回に分けて助成を行うこととした。その1回目は、12月末に6件・2,551万円の助成を選考し、1月から助成を開始した。

 第2期の第2回目は、本年2月末を期限として応募を受け付けたところ73件もの応募があった。その選考は、各選考委員がすべての応募書類を読み込み、第1段階として選考委員会において助成対象候補を11件に絞り込んだ。第2段階では、予め事務局がこれらの助成対象候補に対して現地インタビューを行い、委員長決裁会合でその報告を受けて慎重に検討を行った結果、8件・3,130万円を助成対象として採択することとした。

 第2期(第1・2回)の応募と助成状況を県別に整理すると、次のとおりである。

第2期第1回

岩手県 宮城県 福島県 その他
応募件数 7件 18件 4件 2件 31件
助成件数 3件 2件 1件 0件 6件

第2期第2回

岩手県 宮城県 福島県 その他
応募件数 7件 38件 16件 12件 73件
助成件数 2件 3件 3件 0件 8件

 以下に、今回の応募から見えてきた幾つかの傾向や特徴について述べてみたい。

 先ず、前回に比べて倍以上の応募件数があったことである。これは、本基金の存在が被災地で活動する現地NPOに広く知られるようになったことが主な要因であると考えるが、一方で緊急救援期に支援を行ってきた他の資金助成が減少する傾向にあることが影響しているのではないかと思われる。

 次に、前回は4件に留まった福島県からの応募が4倍の16件になったことが挙げられる。放射能汚染という極めて深刻な状況下では多くの被災者が四散しており、第1回目の募集期間では「被災者の生活再建を支援する現地NPOの組織基盤強化」というテーマに沿った活動も儘ならなかったのであろう。事故後1年間が経過し、ようやく将来に向けた方向性や生活再建を考える機運と場が形成されてきたのではないかと推測される。

 最後に、今回の応募内容は前回に比べて、かなりレベルが高くなっていることを強調したい。地震・津波・放射能汚染という未曽有の災害に見舞われ、目の前の事象に対処するだけで精一杯であった現地NPOが、今後の役割と活動内容について腰を落ち着けて考えることのできる環境へと徐々に改善してきたためであろう。

 本基金は第2期第2回目の選考を終えたが、助成対象として選考された現地NPOが被災者と支援者の期待に十分に応えてくれるものと期待している。一方で、資金助成と並行して助成期間中に何らかのフォローアップが出来れば、より一層大きな効果を上げることができる団体が少なくないという思いを強く抱いた。今後、そうした環境を整える必要があるということを付言したい。

東日本大震災現地NPO応援基金(第2期)選考委員

委員長椎野 修平特定非営利活動法人藤沢市市民活動推進連絡会理事
委員栗田 暢之特定非営利活動法人レスキューストックヤード代表理事
委員黒田 かをり一般財団法人CSOネットワーク事務局長・理事
委員谷本 有美子公益社団法人神奈川県地方自治研究センター研究員
委員田尻 佳史認定特定非営利活動法人日本NPOセンター常務理事・事務局長