東日本大震災現地NPO応援基金[特定助成] 「東日本大震災復興支援 JT NPO応援プロジェクト」第2回助成概要と選考理由


第2回助成先一覧 | 選考総評 | 助成概要と選考理由
第2回選考結果のご報告(上記各ページのPDF版)

事業名 水中清掃活動並びにその後の子供を対象としたスノーケル教室
団体名 特定非営利活動法人 ブルーサポートいわて
主な活動地域 岩手県大船渡市
選考理由 ブルーサポートいわては、東日本大震災により甚大な被害を被った三陸海岸一帯において、水中という目に見えない環境下に残された瓦礫撤去活動に取り組んできた団体である。いままでに青森の八戸市から始まり、久慈市、田野畑村、普代村、山田町と計30回以上にわたり、撤去活動を実施してきており、最近では陸上での撤去作業に岩手県下の高校なども参加している。
今回の助成事業では、地元の漁協、各自治体、岩手県下の高校、他のダイビング団体との連携を図りながら、年間24回以上の瓦礫撤去活動および子供へのスノーケル教室など海を通した啓蒙活動に取り組む。水中の瓦礫撤去作業は、特殊技術が必要とされ、他団体ではなかなか成しえない活動であるが故に、長く地道な取り組みとなることが想定される。しかしながら、震災前の資源豊かな海を取り戻し、それを次世代に受け継いでいくためにも、各種啓蒙活動とともに本活動がしっかりと継続されていくことを期待したい。
事業名 外部の若者との「交流」と「挑戦」から生まれる協働事業モデルの創出
団体名 特定非営利活動法人 SET
主な活動地域 岩手県陸前高田市
選考理由 SETは岩手県陸前高田市広田町およびその周辺地域に対して、災害支援活動や外部人材との協力体制の構築等を通じた地域復興活動に、若いメンバーが主体となって取り組んできた団体である。今回の助成事業では、広田町において外部の若者と町民とが共に地域課題の解決に取り組む春夏2回の滞在型プログラムの実施および、当プログラムの卒業生コミュニティの運営を通じ、継続的な交流の場づくりや、協働プロジェクト創出のための支援体制の構築に取り組む。既に広田町民と信頼関係を生み出しながら活動しているプロジェクトが存在しており、過去の支援活動の経験からも、外部の若者との交流が広田町の変化のきっかけとなることを感じとっているため、本プロジェクトを通じ、未来に向かう若者のパワーが復興への活力となり、地域が活性化していくことを期待したい。
事業名 地域住民への生活支援、地域コミュニティ形成の促進プロジェクト
団体名 特定非営利活動法人 生活支援プロジェクトK
主な活動地域 宮城県気仙沼市
選考理由 生活支援プロジェクトKは、東日本大震災で甚大な被害のあった宮城県気仙沼市階上(はしかみ)地区で、社会福祉士、精神保健福祉士等、専門家が中心となって、国際協力NGOシェア=国際保健協力市民の会と共に震災直後から支援活動を担ってきた。震災から1000日を経た被災地は、依然として課題は山積し、特に地域コミュニティを軸とした自立支援活動の役割は日に日に高まっていると言える。今回の助成事業の柱は、仮設住宅などで仮の住まいを、今後も最低数年間は余儀なくされる被災者個人に対する寄り添い活動や、仮設住宅等全体のコミュニティの活性化を図るものである。こうした活動が継続して実施できるのは、震災直後から今日までに培ってきた被災者との確かな信頼関係の証であり、懸念される孤独死の防止などにきっと役立つものと考える。また、終の棲家に移る次のステージへの期待と不安が交錯する中、誰も取り残されることのないスムーズな移行へとつながるよう願っている。今回の助成事業は、被災地全体のモデルとなる活動だと大いに期待している。
事業名 次世代の若者による実践的地域社会課題解決プログラム
団体名 一般社団法人 Bridge for Fukushima
主な活動地域 福島県内
選考理由 Bridge for Fukushimaは、福島県において、復興活動に取り組む住民団体の設立・運営支援を行ってきた団体である。助成事業は、震災を経験したことで地域の課題に高い関心をもった福島県内の高校生たちが、地域の様々な社会課題や、課題解決手法を学びながら、プロジェクトを企画・実施することを支援するものである。高校生が主体的に活動できるよう、チューター役の大学生が高校生を補佐し、地元の協力団体であるNPOや企業などと連携して支援体制をつくり、プロジェクトの企画・実施を支援する。復興に向け様々な課題を抱える福島で、未来を担う高校生たちが智恵を結集し、ふるさとの課題解決のためのプロジェクトに取り組むことに、大きな夢と希望が感じられる。団体は、これまで県内の高校における生徒の活動支援やヒューマンツーリズムを行ってきた実績があり、これらを活かした企画の実現に期待している。
事業名 ふくしま移住女性エンパワメントプロジェクト
団体名 福島移住女性支援ネットワーク
主な活動地域 福島県福島市、白河市
選考理由 東日本大震災以前から福島県内にはたくさんの外国人が居住していたが、津波や原発事故発生に際して、日本語を十分に理解できないためにその多くが情報の蚊帳の外に置かれてきた。とりわけ子どもをもつ女性たちにとって、放射能汚染に関する情報は不可欠であるが、十分に入手できないままに不安な避難生活を強いられている。福島移住女性支援ネットワークは、このような事態を改善すべく、フィリピン出身の女性たちの自助グループとの協働により、移住女性への支援を2012年7月から開始した団体である。今回の助成事業は、福島市及び白河市周辺地域に住む移住女性を対象に日本語学習の場を提供し、彼女らが自らの抱える問題を解決するための基礎的な識字能力を獲得することを支援するものである。また、DVや賃金未払などの問題に対しての相談に応じ、伴走しながら解決をはかる取り組みも行う。一方的な外部支援にならないよう、地域住民の中からサポーターを養成する計画もされており、多文化共生の視点に基づく地域形成への試みとして応援に値する。