公益法人制度改革に関する関連3法が成立

5月26日、公益法人制度改革に関する関連3法が成立しました。
これを受けて、当センター副代表理事・山岡義典のコメントを掲載します。
さらに詳しい解説については『NPOひろば』別冊として6月末に発行の予定です。
詳しい法文については内閣府行政改革推進事務局のウェブサイトをご参照ください。
公益法人制度改革に関する関連3法が成立
日本NPOセンター副代表理事 山岡義典
 この5月26日に標記の関連3法が参議院を通過、成立した。3月14日の閣議決定を踏まえて閣法として通常国会に提出されていたもので、4月20 日には衆議院を通過していたものだ。公益法人制度の抜本改革は2002年3月の閣議決定「公益法人制度の抜本的改革に向けての取り組みについて」にはじまる。以後、内閣府行政改革推進事務局を中心にその具体化の検討が進められ、4年を経て法制化に至ったものだ。施行は3法とも、「公布の日から起算して2年6月を超えない範囲において政令において定める日から」と附則に定められているから、5月中には公布されるとして2008年11月末までには施行されることになる。ただし公益法人法については、政令の制定等については1年前の2007年11月末までに、その諮問をする公益認定等委員会の委員の任命については公布の日から施行される。
 1898年施行の民法に基づく主務官庁制度を土台とした公益法人制度は、110年を経て全く新しい仕組みに変換されることになった。行政庁となる内閣府(内閣総理大臣)や都道府県(知事)では、いよいよ施行に向けての準備が始まる。既存の公益法人や中間法人も、新しい制度への移行について、本気で考えはじめなければならない。
 同時に一般法人への課税のあり方や公益法人への税の優遇措置が、この秋から議論になるだろう。あるいは政局がらみで今年はパスして来年の秋が山場になるかもしれない。今回の法人制度改革は、この税の論議が決着しないと評価できないが、まず関連3法の概要は知っておく必要がある。とりあえず簡単にその概要を次に示しておこう。
(この概要は日本NPO学会第8回年次大会(新潟大会)における緊急セッション(6月4日)の当日配布資料に<参考>として掲げたものと同一である。)
関連3法の要点―2階建て構造と現存法人からの移行措置
関連3法とは、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(一般法人法)、「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」(公益法人法)、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」(関係法整備法)で、各法律の要点は以下の通り。なお、下図には関連3法の関係を概念的に示しておく。
[一般法人法]
 1階部分の構造を規定するもので、一般社団法人と一般財団法人の設立、組織、運営及び管理について定めている。総則、一般社団法人、一般財団法人、清算、合併、雑則、罰則、附則からなり、344条に及ぶ。社団・財団いずれの法人も準則主義によって設立が可能となる。
[公益法人法] n2階部分の構造を規定するもので、民間の団体が自発的に行う公益を目的とする事業を適正に実施し得る公益法人を認定する制度を設け、公益法人による公益事業の適正な実施を確保するための措置等について定めている。総則、公益法人の認定等、公益認定等委員会及び都道府県に置かれる合議制の機関、雑則、罰則、附則、別表からなり、66条で構成される。公益認定をはじめ監督・情報公開を行政庁(内閣総理大臣または都道府県の知事)が行うが、その認定にあたっては内閣府に置く「公益認定等委員会」や都道府県に置く「合議制の機関」に諮問することになっている。
[関係法整備法]
一般法人法と公益法人法の施行に伴う現行制度から新制度への移行について規定したもので、中間法人法の廃止と一般法人への移行を定めるとともに、民法をはじめ特定非営利活動促進法・社会福祉法・私立学校法・宗教法人法・医療法・消費生活組合法・労働組合法など、民法を基本法としている公益?非営利法人関連の法律をはじめ、計301の法律について規定整備と経過措置を定めている。特に現存する26000の公益法人にとって重要な内容は、特例民法法人としての存続規定と施行5年までに行う一般法人及び公益法人への移行措置である。