CAPS最新報告書 日本語版公開『アジアにおける高齢者に優しい社会の構築』

日本NPOセンターは、事業パートナーである香港のCentre for Asian Philanthropy and Society(CAPS)が発行した調査報告書『アジアにおける高齢者に優しい社会の構築』(原題:Building Age-Friendly Societies in Asia)の日本語翻訳版を公開しました。

『アジアにおける高齢者に優しい社会の構築』

本報告書は、中国、香港、日本、韓国、台湾、タイを含む、アジアの急速な高齢化がによ引き起こする社会変革を検証します。さらに、高齢者に優しい持続可能な社会を築くため、フィランソロピーや民間投資といった民間資金を、効果的かつ波及効果の高い5つの戦略的優先事項へと導くための実践的な指針を提供することを目指しています。

報告書が示す「5つの戦略的優先事項」

民間社会投資が最も影響力を発揮できる以下の5つの分野に焦点を当てるべきとしています。

  1. 高齢化の捉え直し: 高齢化を負担ではなく機会として捉える。
  2. 地域での生活継続支援: 地域サービス、安全な住居、インフラ整備を強化する。
  3. ケアシステムの強化: 介護従事者のスキル、ウェルビーイング、キャリアパスに投資する。
  4. シルバーエコノミーの拡大: 幅広い高齢者層に貢献する包摂的な市場を拡大する。
  5. テクノロジーの活用: 利用者中心の技術と人的サポートを組み合わせる。

日本への示唆

本報告書では、超高齢社会の最前線にいる日本の経験や、介護保険制度、地域包括ケアシステムからの洞察が、アジア全域にとっての「重要な参考モデル」として明確化されています。

特に、日本のNPOや市民社会が行う革新的な取り組み(コミュニティ拠点 [居場所づくり]、テクノロジーを活用したサービス、セクターを超えた連携など)が、既存制度内でイノベーションを起こす具体例として、アジア全体のベストプラクティスに貢献していることが示されています。

報告書(日本語版)ダウンロード

本報告書はCAPSのページより無料でダウンロードいただけます。日本を含めたアジアにおける高齢化の現状と課題、そして先進的な取り組みを深く理解し、NPO、企業、政府・政策立案者による具体的なアクションや連携を考える際の重要な示唆として、ぜひご活用ください。

報告書のダウンロードページ (※ページ左下の「日本語」ボタンをクリックして、必要情報を入力すると、日本語版がダウンロードされます。)