被災地障がい者センターいわて(岩手県)への助成が決定しました

2011年10月21日に下記団体に対して、現地NPO応援基金(第1期)の助成を決定しました。

事業名
沿岸部の障がい者のエンパワメントおよび新たな地域福祉サービスの創出に向けて

団体名
被災地障がい者センターいわて

ウェブサイト
http://20110311iwate.blog27.fc2.com/

助成金額
3,000,000円

通常の活動
震災後に設立

震災対応の事業
今回の東日本大震災により被災された障害者及び家族は、健常者よりも食生活、情報、排泄など生活する上で多くの困難を抱えているが、東北の沿岸部はもともと福祉基盤が弱く、福祉サービスに結び付けることが難しい。このため、地域の福祉サービスの底上げが今後の課題となっている。
被災地障がい者センターいわては、震災で被災された障害者世帯の支援活動を目的に、4月12日に発足した。避難所や仮設住宅、在宅で生活している障害者世帯を見つけ出し、福祉機器や生活物資の提供、ヘルパー派遣、病院等の送迎サービスなどを行い、被災後の生活支援を行ってきた。
現在は岩手県内陸部の盛岡と遠野を拠点に、沿岸北部と南部でサービスを行っているが、冬期は内陸から沿岸への移動が困難となるため、継続して支援を行うには、沿岸北部と南部にそれぞれ拠点を持つことが必要となる。また、障がい者自身のエンパワメントや、地元の人たちを中心とした新たな福祉サービスを作り出していくことも望まれる。
このため、県外の障害当事者ボランティアにも入り込んでもらい、息の長い支援活動が行える拠点を作るため、沿岸北部の宮古市に障がい者の集える作業場を借りるとともに、障がい者が使い易いよう施設の改修工事を行いたい。

<主な施設改修内容>
1.現況店舗部分に、事務所と寝室、脱衣室とトレイを設置
2.事務所と寝室の間に、間仕切り壁を設置。
3.1階別室(寝室の隣にあたる部分)に、ユニットバスを設置。
4.浴室及びキッチンに必要な給湯設備を設置

今回の東日本大震災により多くの方が被災されたが、被災された障害者及び家族は、避難所に行っても健常者よりも食生活、情報、排せつなど多くの面で困難を抱える状況にある。
そのため、避難所に行くことをためらったり、避難所にいったん入ったが、物資施設等への入所を余儀なくされたり、親せき宅に身を寄せるなどのケースが多く、被災した障害者世帯数に比較し、避難所で生活している例が極端に低い状況にある。
また親戚等の身寄りがない人では、何とか避難所で生活はしているものの、障害から派生する様々な困難な状況を抱えたまま避難しているため、健常者以上に我慢を強いられている。ライフラインなどが途絶えている中で、健常者世帯ならば避難所に行っているような事例でも、自宅が無事ならば、自宅でとどまっていることも多くある。
被災地障がい者センターいわては、震災で被災された障害者世帯の支援活動を目的に、4月12日に発足した。避難所や在宅で生活している障害者世帯を見つけ出し、安否確認を行うとともに、福祉機器や生活物資の提供、ヘルパー派遣、病院等の送迎サービスなどを行い、被災後の生活支援を行ってきた。
今後、仮設住宅の建設に伴い、親せき宅に身を寄せていた人などが仮設住宅に移り住むことなどが予想され、そうしたサービスの提供件数が増大するが、現在の盛岡事務所からは沿岸部までの道のりが遠く、多くの支援にこたえることができない。そのため遠野に新たな拠点を確保するとともに、岩手県内の職員2名を当面半年雇用し、スムーズな支援を行えるように体制整備をする。