東日本大震災現地NPO応援基金 2012年1~3月経過報告

「現地NPOの組織基盤強化」をテーマに第2期の助成を開始
―3.11を迎えて第2次募金の開始も―

日本NPOセンター代表理事 山岡義典

応援基金では大変お世話になっています。本年から、3か月毎に経過をご報告します。今回は、この1月から3月までです。

●概況

【寄附受入】
1月以降の寄附と助成の経過は、以下の通りです。

1月 373,761円 (1月末累計 1億4427万8011円)
2月 235,074円 (2月末累計 1億4451万3085円)
3月 24,879,691円 (3月末累計 1億6939万2776円)

なお、基金では3月10日までで第1次募金は終了とし、3月11日からは第2次募金を開始しました。第1次募金の合計額は、1億4505万3685円となりました。第2次募金の3月末までの寄付額は2433万9091円になっています。

【助成】
1月からは、「現地NPOの組織基盤強化」をテーマとして常時公募受付により年4回の助成を開始しています。助成経過は、以下の通りです。

  1月 7件 25,510,000円(第2期第1回)

2,3月は助成がありませんので、第1期を含めた3月末の助成累計は34件 69,310,000円になります。なお、4月開始の第2期第2回助成は、3月の選考により8件 31,300,000円に決定しました。これを加えた助成決定額累計は、1億円を越えました。

●第1期助成の広報パンフを出版

 第1期助成は「臨機に、迅速に、柔軟に」を掲げて2011年4月から11月にかけて実施しました。この間の助成と3月から12月にかけての募金に関して、この3月3日に広報パンフレットを発行し、日本NPOセンター会員やご寄付いただいた皆さんにお送りしました。
これまでセンターでは、Webサイトによる情報発信のみで募金や助成の案内や経過報告をしてきましたが、今回初めて紙媒体による広報を行いました。支援金を仲介する組織としてのアカウンタビリティのあり方は如何にあるべきかを考えながら編集したものです。お手元にない方や、さらに部数をお求めの方は、お申し出ください。無料でお送りします。

●第2期募金の開始

 この3月11日で、東日本大震災1周年を迎えました。これを機に、第2次募金を開始しました。第2期の助成後を見据えての募金で、引き続き「現地NPOの組織基盤強化」のために助成するものですが、今回は、従来の募金を一般募金とし、新たに特定募金を行うことにしました。今後4年にわたり1億円以上のご寄付が予定される場合には、これを特定募金とし、現地NPOの組織基盤強化に関する特定のテーマを定めて助成を行うものです。なお一般募金は2013年3月までに1億円を目標としています。今回は募金のチラシも作成しましたので、ご活用いただける方はお申し出ください。前記の第1期広報パンフと合わせてのご活用を期待しています。
 第2次募金開始とともに、すでにいくつか嬉しいニュースが入っています。ドイツのデュッセルドルフで3月16日に被災地支援チャリティ公演会が行われましたが、その募金1060ユーロ、日本円に換算して11万円ほどをお送りいただきました。企業からの多額の寄附も早速いただきました。また特定募金についても、すでに一社から具体的なお問い合わせをいただき、具体化の検討に入っています。皆さまの、基金への一層のご協力を、お願い申し上げます。

●第2期第2回の助成先決定

 4月から助成を開始する第2期第2回の助成先は、この2月末までに受け付けた73件の応募を対象に、3月21日の選考委員会(委員長:椎野修平)にて候補を選出し、現地インタビューで内容確認の上、8件、3130万円の助成を決定しました。応募が多数であったため、2500万円の予定枠を、前倒しして大幅に増やしたものです。新年度からの新たな組織基盤強化の取り組みに、期待しています。
 なお7月に助成を開始する第3回助成については、「5月30日までに受け付けた応募」を対象にすると要項に記していますが、過去2回の経験から選考日程が余りに厳しく、助成決定の発表もギリギリになりますので、15日間ほど早めて「5月15日まで(必着)」に変更しました。Webサイトでも確認できますが、応募予定の方は、よく覚えておいて下さい。