分科会7[基盤]
市民社会スペースを押し広げる取り組みを知る

市民セクターは国内外で「社会課題の解決」の担い手として多様な取り組みを行ってきました。その基盤として、市民が自由に発言・活動できる領域(=市民社会スペース)が保障されていることが重要ですが、世界各国でこの領域が縮小しているという認識があり、市民社会では危機感をもっています。

日本では、これが市民セクター全体にかかわる大きな問題だという認識があまり見られません。海外で一般的に使われる「市民社会スペース」という用語も馴染みが薄く、自分たちの生活や活動には関係のない、民主主義や市民・政治的権利を主張する一部のNPO/NGOが取り組む問題だという印象さえあるのもしれません。

本分科会では、日本における市民社会スペースの縮小は、弾圧といった海外の国が経験している直接的な力によるものとは違った形で進行しているという認識と、さまざまな“気づき”を共有したいと思います。

市民社会スペースの概念整理を行いつつ、日常のNPO・市民活動の中における市民社会スペースの問題がどう立ち現れ、それが私たちにどういった影響を与えているのか、市民社会スペースを擁護し、押し広げるために私たちができることは何なのかを考えます。

[スピーカー]

大西 連 さん(特定非営利活動法人 自立生活サポートセンター・もやい 理事長)

1987年、東京うまれ。生活困窮者の支援、日本国内の貧困、格差の問題について取り組んでいる。政府のSDGs推進円卓会議委員等も務める。単著に『すぐそばにある「貧困」』(2015年ポプラ社)。

林 美帆さん(公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)研究員)

あおぞら財団の付属施設である西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)の担当として、資料館の運営だけでなく、環境教育および公害教育を担当し、西淀川地域でのESD(Education for Sustainable Development))にも取り組む。博士(文学)。専門は日本近現代史。公害資料館ネットワークの事務局。佛教大学非常勤講師。おもな著作 除本理史,林美帆編著『西淀川公害の40年 維持可能な環境都市をめざして』(ミネルヴァ書房、2013)など。

谷山 博史さん(市民社会スペースNGOアクションネットワーク (NANCiS) 共同代表理事/国際協力NGOセンター (JANIC) 理事長/日本国際ボランティアセンター (JVC) 理事)

1958年東京生まれ。中央大学大学院法律研究科博士課程前期修了。在学中からJVCにボランティアとして参加。1986年からJVCのスタッフとして、タイ・カンボジア国境の難民キャンプで活動。その後タイ、ラオス、カンボジアの駐在を経て、94年から8年間事務局長を務める。2002年からJVCアフガニスタン代表。2006年11月から2018年6月まで代表理事、同年7月より理事。2015年よりJANIC理事長兼任。NGO非戦ネット発起人、NANCiS共同代表など多数のネットワークに関わる。著書(共著)に、『NGOの選択』、『NGOの源流』(めこん)、『福島と生きる』(新評論)、『「積極的平和主義」は紛争地に何をもたらすか?!』(編著、合同出版)、『非戦・対話・NGO』(編著、新評論)など。

[コーディネーター]

今田 克司(特定非営利活動法人 日本NPOセンター 副代表理事)

一般財団法人CSOネットワーク代表理事、一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク業務執行理事。日本評価学会認定評価士。1990年代米国で日米NPOセクターの人材交流を推進する日米コミュニティ・エクスチェンジ(JUCEE)を立ち上げ事務局長に就任。帰国後、CSO(Civil Society Organization)連絡会(後にCSOネットワークに改称)設立に加わり事務局長、共同事業責任者。2008年より市民社会の強化を推進するCSOのグローバルな連合体CIVICUS (本部:南アフリカ)事務局次長。2014年より日本NPOセンター常務理事。2018年より現職

 

■企画協力:市民社会スペースNGOアクションネットワーク (NANCiS)