【開催報告】第8回市民社会創造ラボ

 

ゲストの裵安さん

第8回目の市民社会創造ラボは、特定非営利活動法人かながわ外国人すまいサポートセンター理事長の裵安(ぺい・あん)さんをゲストにお迎えし、「共に生きる地域をめざして-地域の住民としての外国人-」をテーマに語っていただきました。

裵さんは、神奈川県が設置した外国籍県民かながわ会議の第1期委員として1998年から関わるなど外国人問題に継続して取り組んでおり、NPOでの実践と幅広いネットワークを有する第一人者。

 

まず、外国人問題とは何かについて、開港から戦前・戦後にかけてのオールドカマーとしての特別永住者、ベトナム戦争終結後のインドシナ難民の受入れ、バブル崩壊によるニューカマーの問題、新入管法による新しい労働者についてなど、歴史的な経緯を踏まえて全体像を解説していただきました。

  • 「外国人問題とは、存在そのものが差別的であることから、住民としてみなされず、さまざまな権利から除外されていること」である(医療や福祉、教育、人権などの視点から、地域社会で外国人が置かれている現状を具体的なケースで提示)
  • 「国際交流」と「多文化共生」のはき違え、勘違いからの覚醒が課題である
  • 課題の解決を目指し、学び合い、課題の確認、協議と議論、フラットな関係性、当事者の役割などが重要
レクチャーを受けてディスカッション

レクチャーの後は、参加者を交えて活発な意見交換が行われました。

「外国人は年をとらない、子どもを産まない、いつかは母国に帰る」ということを前提にした入管政策には限界があり、抜本的な外国人の受入れ政策が必要であることを強く認識する場となりました。

 

第8回市民社会創造ラボの当日資料はこちらからご覧ください。

 裵安さんのレジュメ

《第8回市民社会創造ラボ(終了)ゲスト紹介》

裵 安(ぺい・あん)さん

かながわ外国人すまいサポートセンター 理事長

外国籍県民かながわ会議委員第1期委員、外国籍県民かながわ会議2期委員。第一期最終提言を受け神奈川県、不動産業界団体などとの連携により「かながわ外国人すまいサポートセンター」設立。現在、現理事長。

鎌倉市、藤沢市からの委託による生活困窮者自立支援事業を実施する「一般社団法人インクルージョンネットかながわ」理事、専門アドバイザー、スーパーバイザー、神奈川県、川崎市、横浜市、鎌倉市の居住支援協議会幹事、副会長、部会長などを務める。

次回の第9回市民社会創造ラボは、11月18日(月)に開催予定です。

公益財団法人日本国際交流センター執行理事の毛受敏浩(めんじゅ・としひろ)さんさんをゲストにお迎えし、「外国人受入れ新政策と地域社会の未来」をテーマに語っていただきます。

◆詳細とお申込みはこちらから: 第9回市民社会創造ラボ

皆さんのご参加をお待ちしています!

 

■お問い合わせ
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